営業 1on1 質問|中小企業のマネジャーが信頼を育てる30の問い

営業 1on1 質問|中小企業のマネジャーが信頼を育てる30の問い

「1on1を始めたが、毎回業績の詰め会になっている」——そんな経営者・営業マネジャーの声をよくいただきます。

中小企業の営業1on1は、質問設計を誤ると部下にとって苦痛な時間になり、信頼関係を逆に損ねます。導入・業務確認・課題深掘り・キャリア・心理的安全性・成長振り返りの6カテゴリ×30問を使い分けることが、1on1を信頼基盤に変える唯一の方法です。

本記事では、営業1on1で使う30問の質問テンプレと、GROWモデルでの進め方、4大失敗パターンと立て直しの対策を解説します。経営者・営業マネジャーが、部下の信頼を育てて早期離職を防ぐための実践ガイドです。

読了後には、来週の1on1から使える質問セットが見えてきます。

CHECK POINT

この記事でわかること

  • 1on1と業績会議・評価面談の違い/中小企業で1on1が早期離職を防ぐ理由
  • 営業1on1で使う質問の6カテゴリ×30問テンプレ
  • GROWモデルで設計する30分の進め方
  • 陥りやすい4大失敗パターンと立て直し対策
  • 週次30分の継続を支えるスケジュール設計と経営者の関与
経営者インタビュー

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中小企業のマネジャーと営業担当が1on1で対話しているシーン

営業1on1とは|中小企業のマネジャーが信頼を育てる30分の対話

営業1on1とは、マネジャーと営業担当が1対1で行う定例の対話ミーティングのことです。例えば、週次または隔週で30分の時間を取り、業績報告では引き出せない部下の悩み・成長機会・キャリア意向を把握する場として機能します。

中小企業庁の調査でも、営業ノウハウや人材定着が個人マネジャーに依存している中小企業ほど、離職時のリスクが大きい実態が報告されています(参考:中小企業庁『中小企業白書』2024年版 ◐部分確認)。1on1は属人化リスク対策と人材定着の両方を担う基盤です。

1on1 vs 業績会議 vs 評価面談|4軸比較
比較軸1on1業績会議評価面談
主目的部下の悩み・成長機会・キャリア把握数字の確認・進捗共有査定・人事評価の伝達
頻度週次または隔週・30分週次または月次・60分半期または年次・60分
話し手の比率部下7:マネジャー3双方ほぼ均等マネジャー6:部下4
成果指標心理的安全性・離職率低下受注確度・予実達成率査定の納得感・昇給判断

1on1と業績会議・評価面談の違い

1on1は「部下のための時間」、業績会議は「数字確認の場」、評価面談は「査定の場」です。例えば、業績会議では「今月の数字」を確認しますが、1on1では「数字の背景にある困りごと」を聞きます。

中小企業のマネジャーが陥りがちなのは、1on1を業績会議の延長として運用することです。「先週どうだった?」が「数字どうだった?」になる瞬間、1on1は信頼を損ねる時間に変わります。役割分担を意識した設計が、効果的な運用の出発点です。

中小企業で1on1が早期離職を防ぐ理由

中小企業では、新人・中途入社者の早期離職が経営の大きなリスクです。1on1の継続が早期離職を防ぐ理由は3つあります

第一に、心理的安全性の確保です。週次30分の対話で「何でも話せる関係」が育ちます。第二に、キャリア意向の早期把握です。退職の兆候を半年前に察知できます。第三に、業務不満の早期解消です。小さな不満を放置せず、月内に対処できます。

1on1で「質問の質」が成果を決める構造

『1on1で部下のモチベーションを高め業績を向上させる方法』(再生220,127回・2024年公開)でも、「質問の設計が1on1の成果を決める」点が解説されています(出典:YouTubeチャンネル『1on1ミーティング』 ✓確認済み)。

質問の質とは、「Yes/Noで終わらない開かれた問い」「部下自身が答えを出す問い」「来週試す行動につながる問い」の3点です。閉じた質問だけで30分を消化すると、部下は答えるだけの受け身になり、対話が育ちません。

営業1on1で使う質問の6カテゴリ×30問テンプレ

営業1on1の質問は、導入・業務確認・課題深掘り・キャリア・心理的安全性・成長振り返りの6カテゴリ構成が定石です。例えば、毎回6カテゴリ全てに触れる必要はなく、テーマに応じて5〜10問を選ぶ運用が効果的です。コピーしてすぐ使えるテンプレを提示します。

『1on1ミーティングを無駄にしない7つの質問項目』(再生40,085回・2022年公開)の知見をベースに、中小企業の営業1on1向けに6カテゴリ×30問として再構成しました(出典:YouTubeチャンネル『1on1ミーティングを無駄にしない質問項目』 ✓確認済み)。

営業1on1|質問の6カテゴリ×30問テンプレ

1on1前にコピー印刷を推奨。テーマに応じて5〜10問を選ぶ
1導入・アイスブレイク
  • 最近の出来事
  • 週末の過ごし方
  • 音楽・読書
  • 体調・睡眠
  • 感謝の場面
2業務状況の確認
  • 手応えのあった商談
  • 難しかった商談
  • 優先順位の迷い
  • サポート要望
  • 来週注力する1件
3課題深掘り
  • 悩んだこと
  • 考えた選択肢
  • 過去の対処
  • 制約なしの理想
  • 必要なサポート
4キャリア・将来
  • 3年後のビジョン
  • 伸ばしたいスキル
  • 向いている業務
  • 苦手意識のある業務
  • 興味のある領域
5心理的安全性
  • 言いにくいこと
  • 関係性の希望
  • ミス伝達の方法
  • 「無理」「きつい」場面
  • 1on1で役立つ話
6成長振り返り
  • 1か月の成長場面
  • その背景
  • 伸びしろの領域
  • 気づかない強み
  • 来月伸ばす1点
6カテゴリ全てに毎回触れる必要はない。導入5分・本題15分・行動約束10分の30分構造で5〜10問選択。

カテゴリ1:導入・アイスブレイク 5問

1on1の冒頭5分は、雑談から信頼を温める時間にします。業務の話にすぐ入らないことが、その後25分の質を高めます。

  1. 最近、仕事以外で何か面白いことありましたか。
  2. 先週末はどんなふうに過ごしましたか。
  3. 最近よく聴く音楽や読んでる本はありますか。
  4. 体調はどうですか。睡眠は取れていますか。
  5. この1週間で「ありがとう」と感じたことはありましたか。

カテゴリ2:業務状況の確認 5問

業務確認は「数字の詰め」ではなく「背景の把握」を目的に聞きます。閉じた質問にならないよう注意します。

  1. 今週の商談で一番手応えがあったのはどれですか。
  2. 逆に、難しかった商談はどれですか。何が難しかったですか。
  3. 今抱えている案件で、優先順位に迷っているものはありますか。
  4. 私からのサポートで、特に助かっているのは何ですか。
  5. 来週の予定で、特に集中したい1件はどれですか。

カテゴリ3:課題深掘り 5問

部下が抱える課題を、評価せず受け止める姿勢で深掘りします。解決策を急がず、本人の言葉で言語化してもらいます。

  1. 最近、仕事で「これはどうしようか」と悩んだことはありますか。
  2. それが起きたとき、どんな選択肢を考えましたか。
  3. 似たことが過去にもありましたか。そのときはどうしましたか。
  4. もし時間や予算が無制限なら、何を試したいですか。
  5. 私からどんなサポートがあれば、その課題に取り組みやすくなりますか。

カテゴリ4:キャリア・将来 5問

キャリアの話題は、月1回程度の頻度で十分です。毎回聞くと部下が「転職を考えているのか」と詮索されている気持ちになります。

  1. 3年後、どんな仕事をしていたいか、漠然とでも描けていますか。
  2. 今の仕事で、特に伸ばしたいスキルは何ですか。
  3. 過去に「これは自分に向いている」と感じた業務はどれですか。
  4. 逆に、苦手意識が強い業務はどれですか。
  5. もし社内で異動できるとしたら、興味のある領域はありますか。

カテゴリ5:心理的安全性 5問

心理的安全性のカテゴリは、入社1年以内のメンバーや早期離職リスクが見えた時に重点的に使います。

  1. チームの中で「言いにくいな」と感じていることはありますか。
  2. 私との関係性で、何か変えてほしいことはありますか。
  3. ミスをしたとき、どんなふうに伝えてほしいですか。
  4. 仕事で「無理だな」「きついな」と感じることはありますか。
  5. 1on1のこの時間、どんな話が一番役立っていますか。

カテゴリ6:成長振り返り 5問

成長振り返りは、月末や四半期末のタイミングで重点的に使います。日々の業務では気づきにくい長期視点の変化を可視化します。

  1. この1か月で、自分が成長したと感じる場面はありましたか。
  2. それは何があってそう感じましたか。
  3. 逆に、まだ伸びしろを感じる部分はどこですか。
  4. 私が気づいていない、あなたの強みは何ですか。
  5. 来月、特に伸ばしたい1つのことを挙げるなら何ですか。

GROWモデルで設計する1on1の進め方

GROWモデルとは、Goal(目標)・Reality(現状)・Options(選択肢)・Will(意志)の頭文字から成るコーチング・フレームワークのことです。例えば、30分の1on1をGROWの順で進めることで、マネジャーが一方的にアドバイスする状態を避け、部下が自分で答えを出す気づきの場に変えられます。

『GROWモデル』(再生42,023回・2021年公開)でも、「部下のやる気を引き出すコーチング法」として中小企業に向けて解説されています(出典:YouTubeチャンネル『GROWモデル』 ✓確認済み)。

1on1 GROWモデル|30分の進め方

1
G
Goal|目標
5分
「今月の達成したい目標は?」
「3か月後どんな状態に?」
2
R
Reality|現状
10分
「今どのくらい進んで?」
「差分の原因は?」
3
O
Options|選択肢
10分
「どんな方法が?」
「他にも選択肢は?」
4
W
Will|意志
5分
「来週何を試す?」
「いつ・どこで・どう?」

G:今期のゴールを部下の言葉で言語化する

最初の5分は、今期や今月のゴールを部下自身の言葉で語ってもらいます。例えば、「今月の達成したい目標は何ですか」「3か月後、どんな状態になっていたいですか」と聞きます。

マネジャーが「君のゴールは○○だよね」と言うと、部下は受け身になります。部下の言葉で語ってもらうことが、後続の対話の出発点です。

R:現状とゴールの差分を具体的に確認する

次の10分は、現状とゴールの差分を具体的に確認します。例えば、「今、ゴールに対してどのくらい進んでいると感じますか」「差分の原因は何だと考えていますか」と聞きます。

ここで重要なのは、評価せず聞き取ることです。「なんでまだそこなの」と詰めると、部下は防衛反応に入ります。事実と認識を整理する時間と位置づけます。

O:選択肢を3つ以上引き出してから絞る

続く10分は、選択肢を3つ以上引き出すプロセスです。例えば、「この差を埋めるために、どんな方法が考えられますか」「他にも選択肢はありますか」と問いを重ねます。

選択肢が1つだけだと、行動に移しても失敗時の振り返りが浅くなります。3つ以上の選択肢を出した上で1つを選ぶプロセスが、部下の判断力を育てます。

W:来週試す行動を1つだけ約束する

最後の5分は、来週試す行動を1つだけ約束します。例えば、「では来週、具体的に何を試しますか」「いつ・どこで・どう実行しますか」と聞きます。

複数の宿題を出すと、結局どれも実行されません。1つだけ約束する設計が、次回1on1での振り返りの起点になります。

→ 関連記事:新人営業 育成 OJT 仕組み|中小企業が3か月で初受注に導く7要素

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営業1on1の質問運用で陥りやすい4つの失敗

1on1は強力なマネジメント手法ですが、運用を誤ると部下が苦痛に感じる時間になります。例えば、業績の詰め会になっている1on1は、部下にとって毎週訪れる「嫌な30分」です。中小企業の現場で頻発する4つの失敗パターンと立て直しの対策を提示します。

『部下が嫌がる地獄の1on1面談の特徴』(再生36,075回・2025年公開)でも、運用ミスが部下に与える影響が解説されています(出典:YouTubeチャンネル『部下が嫌がる1on1』 ✓確認済み)。

1on1運用|4大失敗パターンBefore / After

失敗の状態
対策後の状態
1業績の詰め会「今週何件取った」「進捗どう」で30分終了。部下は「嫌な30分」と感じる。
6カテゴリ運用業務確認は5問に絞り、課題深掘り・キャリア・成長振り返りを必ず混ぜる。
2マネジャー独演「こうした方がいい」「自分の時は」で7割マネジャーが話す。部下は受け身に。
7割聞く・3割話す質問後5秒の沈黙を許容。部下の言葉を待つ姿勢で対話の質が変わる。
3行動未決盛り上がるが来週試す行動が決まらず終わる。次回同じ話題の繰り返し。
毎回W必須最後の5分で「来週試す行動を1つだけ」必ず決める。次回振り返りの起点に。
4中止常態化「忙しいから来週」が3回続き形骸化。再開が心理的・実務的に難しくなる。
固定3点と即再設定固定曜日・固定時間・固定アジェンダ。中止時はその場で翌週再設定。

失敗1:業績進捗の詰め会になっている

最も多いのが、1on1が業績会議の延長になっているケースです。「今週何件取った」「進捗どう」だけで30分が終わります。

対策は、質問テンプレ30問のうち、業務確認カテゴリは5問に絞り、他のカテゴリも必ず混ぜることです。導入5分・業務確認10分・GROW運用15分のような配分が効果的です。

失敗2:マネジャーが7割話している

マネジャーが「こうした方がいい」「自分の時はこうだった」と話し続けると、部下は受け身になります。30分のうち、マネジャーが話す時間が7割を超えると失敗です。

対策は、「7割聞く・3割話す」をマネジャー自身が意識することです。質問を投げた後の5秒の沈黙を許容し、部下の言葉を待つ姿勢が、対話の質を変えます。

失敗3:来週試す行動が決まらず終わる

雑談や課題深掘りで盛り上がっても、来週試す行動が決まらないまま終わると、1on1の成果が積み上がりません。次回も同じ話題が繰り返されます。

対策は、最後の5分で必ず「来週試す行動を1つだけ」決めることです。GROWモデルのW(Will)を毎回必ず実施することが、継続的な成長の起点になります。

失敗4:忙しさを理由に中止が常態化する

「忙しいから来週でいい」が3回続くと、1on1は形骸化します。中小企業ではマネジャーが他業務に追われ、1on1が後回しになるケースが頻発します。

対策は、固定曜日・固定時間で予定をブロックし、中止する場合は必ず翌週に再設定することです。経営者がマネジャーの1on1工数を制度として保護する設計も効果的です。

中小企業がマネジャーの1on1スキルを組織で育てる3つの仕組み化

1on1のスキルをマネジャー個人に依存させると、マネジャーが変わるたびに部下の体験が揺らぎます。例えば、エースマネジャーが異動した瞬間に、部下の心理的安全性が一気に下がるケースは中小企業で頻発します。中小企業こそ「テンプレ共有」「マネジャー振り返り」「経営者の関与」の3点で仕組み化することが効果的です。

中小企業がマネジャーの1on1スキルを育てる3ステップ

STEP 3
経営者がマネジャーと月1回1on1を行う
「1on1は経営マター」を組織に伝える手本に
STEP 2
マネジャー同士の月次振り返り会で進め方を磨く
ピア学習でスキルが半年で底上げされる
STEP 1
質問テンプレ30問を全マネジャーで共有・カスタマイズ
業界特有の問いを3〜5問追加して使い回す
運用のコツ:下から積み上げる。テンプレ共有→マネジャー振り返り→経営者の関与の順で、組織全体の1on1継続率が大きく改善する目安。

質問テンプレ30問を全マネジャーで共有・カスタマイズする

最初の一歩は、本記事の30問テンプレを社内共有フォルダに置き、全マネジャーで使い回すことです。例えば、製造業向け営業マネジャー・SaaS向け営業マネジャーで、業界特有の質問を3〜5問追加してカスタマイズします。

テンプレが共有されると、マネジャーは「何を聞こう」と毎回考える時間を削減し、対話に集中できます。テンプレの更新は四半期に1回が運用しやすい頻度です。

マネジャー同士の月次振り返り会で進め方を磨く

マネジャー同士が月1回30分集まり、自分の1on1の進め方を共有する場を作ります。例えば、「最近うまくいった質問」「困った場面」「改善したい点」を持ち寄ります。

ピア学習は、個人スキル研修よりも定着率が高い育成方法です。マネジャーの1on1スキルを組織全体で底上げする最短ルートになります。

経営者がマネジャーと月1回1on1を行う

セールスカレッジが取材した中小企業の事例では、経営者がマネジャー全員と月1回30分の1on1を実施している企業ほど、マネジャーの1on1継続率が高い傾向がありました。

経営者の関与は、「1on1は経営マターである」というメッセージを組織に伝えます。マネジャーが「経営者から1on1を受けている」状態が、部下への1on1運用の手本になります。

→ 関連記事:SPIN営業 質問例|中小企業が組織で再現する30選

1on1を週次30分継続するためのスケジュール設計

1on1の最大の敵は「忙しい」「来週でいい」という先延ばしです。例えば、3回連続で中止になると、その後の再開は心理的にも実務的にも難しくなります。週次30分の継続を支えるには、固定曜日・固定時間・固定アジェンダの3固定が定石です。中止が常態化する組織と継続する組織の差は、スケジュール設計の精度にあります。

固定曜日・固定時間で予定をブロックする

最初に、マネジャー全員が部下ごとに固定曜日・固定時間で予定をブロックします。例えば、火曜10:00〜10:30はAさんの1on1、火曜14:00〜14:30はBさんの1on1、のように固定化します。

固定化されると、部下も「この時間は話せる」と予定を組みやすくなります。逆に毎回調整する運用は、双方の調整コストが累積し、中止が常態化する原因になります。

アジェンダを5分・15分・10分で構造化する

30分のアジェンダは、導入5分・本題15分・行動約束10分の3ブロックで構造化します。例えば、最初の5分は雑談、次の15分はGROW運用、最後の10分は来週の行動約束、のような配分です。

構造化されたアジェンダは、「話すことがない」を防ぎ、「時間が足りない」も防ぎます。マネジャーと部下の双方が、予測可能な流れで対話に集中できます。

中止する場合は必ず翌週に再設定する

どうしても中止する必要がある場合は、その場で翌週の代替日時を必ず再設定します。例えば、「今週は火曜が無理だから、木曜の同じ時間に変更しよう」と即決します。

「また連絡する」のまま終わると、再開されません。中止と再設定をワンセットで扱う運用が、継続率を大きく上げます。

営業1on1に関するよくある質問

最後に、中小企業の経営者・営業責任者から実際に寄せられる質問にまとめて回答します。1on1の設計や運用ルールづくりの参考にしてください。

Q1. 営業1on1は週次と隔週、どちらが効果的ですか。

新人・中途入社1年以内は週次、それ以降は隔週が現実的な目安です。週次は短期サイクルで行動修正できる利点があり、隔週はマネジャーの工数を削減できる利点があります。中小企業ではマネジャー1人が部下5〜8名を持つケースが多く、全員週次は工数的に難しいため、メンバーごとに頻度を分けて運用する設計が効果的です。

Q2. 1on1で話すことがなくなる場合はどうすればよいですか。

本記事の30問テンプレを使えば、話題が尽きることはありません。話題が尽きる原因は「業績進捗の詰め会」になっているか、6カテゴリのうち1〜2カテゴリしか使っていないことです。キャリア・心理的安全性・成長振り返りのカテゴリも組み合わせて使うと、毎回違う発見が生まれます。

Q3. マネジャーが1on1のスキルに自信がない場合はどうすればよいですか。

最初の3か月は「7割聞く・3割話す」を意識するだけで効果が出ます。GROWモデルの順序を守り、来週試す行動を必ず1つ約束する運用にすると、スキルがなくても1on1は機能します。マネジャー同士の月次振り返り会で進め方を共有することで、組織全体のスキルが半年で底上げされます。

Q4. 1on1の内容を上司や経営者に共有すべきですか。

原則として共有しない方が信頼関係を築きやすくなります。例外は「重大なコンプライアンス違反」「離職リスクの高い兆候」「人事評価に直結する事実」の3点です。これらを除き、1on1の内容は2人の中で完結させる前提を組織で明文化することが、心理的安全性の確保に直結します。

Q5. 経営者は1on1にどう関わるべきですか。

経営者の役割は3点です。第一に、マネジャーと月1回1on1を行い、現場の温度感を直接把握することです。第二に、1on1の継続率(実施率)を週次レビューで確認することです。第三に、マネジャーの1on1工数を制度として保護することです。経営者の関与が、1on1を「形だけのミーティング」から「組織の信頼基盤」に変えます。

まとめ|1on1を「組織の信頼基盤」に変える

本記事では、営業1on1の質問テンプレ30問・GROWモデルでの進め方・4大失敗対策・継続のスケジュール設計を解説しました。

要点は3つです。第一に、1on1は導入・業務確認・課題深掘り・キャリア・心理的安全性・成長振り返りの6カテゴリで質問を使い分けます。第二に、GROWモデルで30分を構造化することで、マネジャーが話しすぎる状態を防ぎます。第三に、テンプレ共有とマネジャー同士の振り返りと経営者の関与が、属人化を防ぎ営業組織を守り、育てる土台になります。

まずは1つ、明日から始められるアクションを選んでください。本記事の30問テンプレを社内共有フォルダに置き、来週の1on1で「導入5分→業務確認10分→GROW運用15分」の配分を試してみてはいかがでしょうか。

営業組織を守り、育てる第一歩として、1on1を信頼基盤に変えていきましょう。

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